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竹田 武司
JAEA-Data/Code 2020-019, 58 Pages, 2021/01
ROSA-IV計画において、大型非定常実験装置(LSTF)を用いた実験(実験番号: SB-SL-01)が1990年3月27日に行われた。ROSA/LSTFSB-SL-01実験では、加圧水型原子炉(PWR)の主蒸気管破断(MSLB)事故を模擬した。このとき、両ループの蒸気発生器(SG)二次側への補助給水(AFW)とともに、非常用炉心冷却系である高圧注入(HPI)系から両ループの低温側配管内への冷却材注入を仮定した。MSLBにより、破断ループのSGは急減圧し、破断ループのSG二次側広域水位は低下した。しかし、破断ループのSG二次側へのAFWにより、破断ループのSG二次側広域水位は回復した。一次系圧力は、MSLB直後一時的に若干低下したが、SG主蒸気隔離弁の閉止に従い16.1MPaまで上昇した。一次系圧力が10MPa以下に低下した数分後、HPI系から両ループの低温側配管内へ冷却材を手動注入した。一次系圧力は、HPI系からの冷却材注入により上昇したが、加圧器逃し弁の開放により16.2MPa以下に維持された。実験中、炉心はサブクール水で満たされた。健全ループでは、流れが停滞し、HPI系からの冷却材注入時に低温側配管での温度成層が観察された。一方、破断ループでは、顕著な自然循環が継続した。HPI系からの冷却材の連続注入による継続的な炉心冷却を確認して実験を終了した。取得した実験データは、PWRのMSLBを伴う多重故障事故時の回復操作および手順の検討に役立てることができる。本報告書は、ROSA/LSTFSB-SL-01実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。
H.Lee*; H.Seong*; G.Park*; 熊丸 博滋; 久木田 豊
Proc. of ASMEJSME 4th Int. Conf. on Nuclear Engineering 1996 (ICONE-4), 3, p.41 - 50, 1996/00
本論文は、ROSA-IV/LSTFで実施された10%主蒸気管破断実験のRELAP5/MOD3コードによる解析の結果を示す。解析の結果、RELAP5/MOD3コードは、実験結果、特に重要なパラメータの傾向を妥当に計算できることが明らかになった。ただし、詳細な点では上部ヘッドで発泡が生じた期間には1次系圧力に若干の不一致が見られることが明らかになった。また、破断口の放出係数及ぶ気水分離器ドレンラインの損失係数に関する感度解析を実施した。これらのパラメータは、2次系の蒸気クオリティ及び破断流、従って2次系の水インベントリの変化に大きな影響を及ぼす。感度解析の結果、破断口の放出係数=0.85及び気水分離器ドレンラインの損失係数=10の場合に、解析は実験結果を良く予測することが明らかになった。
鈴木 光弘; 与能本 泰介; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 田坂 完二
JAERI-M 87-044, 151 Pages, 1987/03
ROSA-III計画において、BWRの主蒸気管破断LOCAを模擬した一連の総合実験を実施してきた。本報はその中の格納容器外100%破断LOCA実験結果をまとめ、その主な特徴をBWR再循環ル-プ破断と比較し相似性を検討したものである。この破断実験の特徴は、主蒸気隔離弁閉鎖後に逃がし安全弁から蒸気流出する主蒸気管小破断LOCAになり、自動減圧系作動により減圧し、非常用炉心冷却系作動により炉心冷却が行われると言うプロセスをたどる事に有る。以前に公刊した、他の主蒸気管大破断LOCA実験報告では、系圧力や圧力内容器内水位挙動等について、再循環ル-プ大破断LOCAと大きく異なる特徴がある事を示したが、今回の実験報告では、100%格納容器外主蒸気管破断LOCAが、再循環ル-プの2%以下の小破断LOCAと類似した特徴を持つことを示した。また、圧力容器内インベントリ変化と炉心冷却との関係を明かにした。
鈴木 光弘; J.A.Findlay*; 田坂 完二; W.A.Sutherland*
Nucl.Eng.Des., 98, p.39 - 55, 1986/00
被引用回数:1 パーセンタイル:20.71(Nuclear Science & Technology)ROSA-III試験装置で実施したBWR主蒸気管大破断模擬実験(RUN952)と、これに近い条件で実験した米国FIST装置(NRC,EPRI,GE共同研究)の実験(6MSB1)とについて、主要な熱流体現象の比較検討を行なった。次に両実験で異なっていたECCS条件等を一致させ、同一条件のBWR/6の主蒸気管大破断LOCAとの相似性を、解析コードRELAP5/MOD1を用いて解析した。この結果、装置形状の異なるROSA-IIIとFISTにおいて、各部の容積、炉心出力、破断口面積等の比及び初期条件がそれぞれBWR/6体系と同じであれば、主要な熱水力現象は相似的になることを明らかにした。装置個有の特性としては、初期水位と主蒸気ライン位置の関係、ダウンカマー部の流路形状、炉心熱出力密度、装置の構造材熱容量等の影響が現われるが、これらの影響の程度も明らかにした。なお、両実験の比較から、高圧炉心スプレイ系等ECCSの個別の効果についても分析した。
鈴木 光弘; 田坂 完二; 川路 正裕; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 与能本 泰介; 村田 秀男; 小泉 安郎
JAERI-M 85-202, 295 Pages, 1985/12
本報告は、ROSA-III計画において実施された中小口径の主蒸気配管破断LOCA実験であるRUN951,954,956の実験結果をまとめ、既報告の大口径主蒸気配管破断実験RUN953の結果と比較することにより、主蒸気配管破断が生じた場合のBWR/LOCA現象に及ぼす破断面積の影響を調べたものである。いずれの実験も高圧炉心スプレイ系(HPCS)故障を仮定した。破断面積は10%、34%、及び既報の100%(RUN953)である。この結果、次のことを明らかにした。(1)ダウンカマー水位信号はBWR体系では重要な安全・制御上の信号であるが、主蒸気配管破断LOCA時には、破断面積の変化に比してこの水位は似かよった挙動を示し、いずれの場合も炉心側の水位より高く保持される。(2)ダウンカマー上部の水位は、ダウンカマーのボイド率に影響され、この最高ボイド率は、全蒸気流出面積により表わされた。(3)PCT(最高被ふく管温度)は破断面積が大きいはど高い。
田坂 完二; 鈴木 光弘; 小泉 安郎; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 与能本 泰介; J.A.Findlay*; W.A.Sutherland*; W.S.Hwang*; et al.
JAERI-M 85-158, 73 Pages, 1985/10
BWRの熱水力挙動模擬装置である原研のROSA-IIIとGE社のFISTでBWR LOCAの相互比較実験を行い、BWR LOCAの主要現象を明らかにした。対象としたのは大破断、小破断および主蒸気系配管破断の3種類である。ROSA-IIIは炉心と半実長の4バンドル、FISTは実長の1バンドルで模擬しているという大きなスケーリング上の差があるにもかかわらず、両装置による3種類のLOCA実験の主要現象にはいい相似性があることが確認された。これは両装置とも実炉を模擬するに際し流体体積の分布、炉心と各機器との相対高さの模擬を注意深く行ったことにおもによっていると考えられる。
川路 正裕; 鈴木 光弘; 中村 秀夫; 田坂 完二; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 与能本 泰介; 村田 秀男; 斯波 正誼
JAERI-M 85-029, 188 Pages, 1985/03
本報はROSA-III実験装置を用いて行った主蒸気ライン100%破断実験、RUN953の実験結果について述べたものである。この実験は主蒸気ライン破断実験シリーズの中で、ECCSの単一故障の影響を調べるためHPCSの故障を仮定して行ったものである。RUN953では高クオリティーの破断流が生じるため圧力効果は緩かであり、減圧沸騰が長く続いた。そしてHPCS故障のため炉心水位の低下が続き、破断後約200秒で炉心全体が露出した。その後ダウンカマー水位低下によりLPCSとLPCIが起動したため炉心は水位が回復しクエンチされた。しかしRUN953で得られたPCTは1003.9Kであり、主蒸気ライン破断の標準ケース、RUN952のPCTと比べて252K高く、主蒸気ライン破断LOCA時の炉心冷却におけるHPCSの重要性が明らかとなった。
川路 正裕; 中村 秀夫; 鈴木 光弘; 田坂 完二; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 与能本 泰介; 村田 秀男; 斯波 正誼
JAERI-M 84-229, 153 Pages, 1984/12
本報はROSA-III実験装置を用いて行った主蒸気管ライン100%破断実験、RUN952の実験結果について述べたものである。この実験は主蒸気管ライン破断実験シリーズ(RUN951~954)の標準ケースとして全ECCS作動の条件で行ったものである。主蒸気管ライン破断では高クオリティの破断流が生じるため、圧力降下が再循環ライン破断(RUN901)に比べて緩かである。また減圧沸騰が長く続くため上部ダウンカマーでの水位が余り低下せずLPCSとLPCIは作動しなかった。炉心は約2/3が露出した後、HPCS作動により水位が急速に回復したためPCTは752Kであった。これは再循環ライン破断実験、RUN901より28K低いものである。
村田 裕幸*; 鈴木 光弘; 田坂 完二
JAERI-M 83-210, 105 Pages, 1983/11
本報はBWRの主蒸気管破断事故を模擬したROSA-III実験(RUN952)をRELAP5コードにより解析した結果をまとめたものである。BWRの主蒸気管破断模擬実験は、ROSA-IIIがはじめてであり、この実験で得られた特徴的な現象、例えばダウンカマー水位のスエリング、水位低下による炉心の露出、HPCS作動による冷却過程、等に対して、解析コードの適用性を評価することが目的である。RELAP5/MOD1は、蒸気流出に伴うブローダウン過程における上記特徴的現象を計算することができるが、HPCS注入後における再冠水過程に対しては、バイパス部分から炉心へ流入する部分のモデリングに工夫を要することが必要なことがわかった。主蒸気管破断事故の解析には気水分離器の過渡状態における特性をモデル化することが大切であること、また、圧力容器壁の蓄積熱が事故過程に及ぼす効果はブローダウン過程後半で炉心発熱過程になる事、等がわかった。